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COLUMN
Mar. 31, 2018

【映画で語るウェディング】登場人物を深く知ること〜結婚式と映画の共通点〜

こんにちは。ウェディングプランナーの宮﨑 いづみです。

ウェディングプランナーという仕事は「映画監督のような仕事」とたとえることが少なくありません。

それは、結婚式を創ること、映画を作ることは、多くの人の心を大きく揺さぶる瞬間を生み出す仕事であると思うからです。
これには納得できる方も多いのではないでしょうか。

では、人の心を動かすために一番大切なことは何か?
実は、それも両者同じことなのではないかと思うのです。

それは「背景に対する理解」だと思っています。

映画を作る場合は、作者の想い、舞台となる土地のこと、主人公の癖、言葉遣いなど、制作開始前に細部にわたる研究をして構成を作る過程があります。
結婚式も同じ過程があり、新郎新婦はどんな生い立ちで、どんな家族構成なのか。
どんな友人に囲まれて、なぜ今の仕事をしているのか、なぜ結婚式を挙げるかなどのヒアリングをした上で、進行に反映させていきます。

今日はウェディングプランナーが結婚式を創る上で大切にしている「背景の理解の重要性」について、2つのエピソードからご紹介していきたいと思います。

二十年ぶりにつないだおばあちゃんの手

結婚式の中で私が大切にしている進行の一つが、披露宴の中盤での中座のシーンです。

オーソドックスな演出だからこそ誰にエスコート役をお願いするのか、なぜその人を選ぶのかにこそ意味があり、表現方法一つで印象的な場面にすることができるからです。

こんなご新郎がいらっしゃいました。
小さいころからおばあちゃんが大好きで、好きな食べ物はハンバーグよりも煮物と言うくらい「おばあちゃん子」。
そのご新郎とおばあちゃんとの思い出は、保育園のお迎えにおばあちゃんが来てくれたときは必ず手をつないで歩いて帰ること。
カサカサだけどあったかなおばあちゃんの手が大好きだったそうです。
そんな背景を教えてもらっていた私は、中座ではおばあちゃんと手をつないで歩くことをご提案しました。
おばあちゃんを選ぶだけではなく、また腕を組むのではなく、手をつないで歩くことが非常に意味のあるシーンでした。

結婚式本番、数十年ぶりに手をつないで歩いたご新郎とおばあちゃん。
久しぶりにつないだその手の感覚から、幼いころの記憶を鮮明に思い出し涙を流すご新郎と、孫の手の大きさに成長を感じ、嬉しさが込みあがってきたおばあちゃん。
前述したエピソードを知らなければ、そんな風に二人の心を動かすことはできなかったでしょう。
二人にまつわる大切な背景を知っているからこそつくり出すことができた大切な一瞬でした。

語られることのない母の想い

当日の幸せな瞬間を切り取る写真。

それは目の前にいるドレス姿の花嫁の写真を撮ることだけではなく、そのドレスを選んだ過程も理解した上で撮るからこそより深みが出てきます。

こんなエピソードがありました。
あるご新婦が選んだウェディングドレスは、後ろ姿がとてもキレイで、それが一番のお気に入りでした。
であれば、ウェディングドレスの後ろ姿を撮影するだけで、ご新婦にはご満足いただけたかもしれません。

ですが、このウェディングドレスへの想いはもう一つありました。
このドレスはお母様に選んでもらったドレスであるということ。
ご新婦はお母様のことが大好きで、学生のころから社会人になっても、友達のようになんでも相談できる相手だったそうで、もちろん結婚式で着るウェディングドレスも一緒に選びにいらっしゃいました。

そこで、その背景を知った以上、写真に残すべき瞬間とは、一緒に選んだドレスを着た娘の姿を結婚式当日、初めて目にしたお母様の表情でした。
お気に入りのドレスに込められた、背景にある母と娘の関係を理解したプランナーだからこそ気づくことのできた一瞬です。
写真は後日手にとり、結婚式を振り返ったときに、その背景にある想いまで甦らせることができるものです。

もし、その背景にある大切な想いをカメラマンが知らなければ、結婚式前のお母様との楽しかったドレス選びの想い出は残りません。
その日、お母様とご新婦の初対面のシーンを切りとった写真は、ご新婦の部屋の片隅に長く飾られることになりました。

目で見た演出、耳で聞いたアナウンスを忘れてしまっても心にいつまでも残る結婚式は、そこにある深い想いや背景が丁寧に表現され、心の琴線に触れることができたものでしょう。

そしてまさに時代を超え名作と称される映画の数々も、同じように描写の繊細さや丁寧さによるものだと思うのです。
ぬくもりや息遣い、心の機微を確りと届けることができるからこそ、その後も上書きされずに記憶に残り続けていきます。

他の人は知らない背景を深く理解し、多くの人の記憶に残していくものを作ることは容易ではありません。
簡単ではないからこそ誰かの心に深く刻まれたとき、作る側の心も動かされるのかもしれません。

T&G Films

「T&G Films」は、ウェディングプロデュースT&Gが手掛ける、全国30会場の一軒家貸切のウェディング会場で体験する、新感覚の映画イベントです。
約1時間で各国映画祭を受賞した3~4作品のショートフィルムを上映しており、これまでにも「Love」「Happy End」などのテーマを設定した心温まる作品を上映しています。
非日常的な空間で、グラスを傾けながら「ショートフィルム」をゆったりとお楽しみいただける注目の映画体験です。

詳細はオフィシャルサイトにてご確認ください♪
https://www.tgn.co.jp/tandgfilms/

ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 20周年記念企画
「T&G Films Anniversaryプログラム20会場上映会」

■上映作品:Anniversaryプログラム(約1時間・3本)
20年の映画祭上映作品の中から選りすぐりをピックアップ。

■期間:2018年5月9日(水)~5月31日(木)

■会場:下記20会場(T&G Films 会場)
5月9日(水)アーフェリーク迎賓館 大阪   /  アクアガーデン迎賓館 岡崎
5月10日(木)麻布迎賓館
5月13日(日)ガーデンクラブ迎賓館 四日市
5月17日(木)アクアガーデンテラス 大阪   /  THE SEASON’S  /  アーヴェリール迎賓館 大宮
5月18日(金)アーククラブ迎賓館 新潟  /  アーセンティア迎賓館 静岡
5月19日(土) ベイサイド迎賓館 長崎
5月23日(水) アーセンティア迎賓館 大阪  /  アクアガーデン迎賓館 大津  /  青山迎賓館
5月25日(金) 北山迎賓館
5月26日(土) アーフェリーク迎賓館 岐阜  /  ベイサイド迎賓館 鹿児島
5月27日(日) ベイサイド迎賓館 和歌山
5月30日(水) アーカンジェル代官山  /  アーフェリーク迎賓館 博多  /  アクアテラス迎賓館 新横浜
5月31日(木)  麻布迎賓館  /  THE SEASON’S
■料金:無料 ※席のお申し込み方法は公式HPをご参照ください: https://tandgfilms.com/

Writer:宮﨑 いづみ

ウェディングプランナーとして国内婚礼最大手のT&Gに入社して以降、新郎新婦の言葉にならない希望に寄りそった幅広い提案の豊富さで高い人気をもち、300組以上の結婚式をゼロから企画して担当。派手さにごまかさず、新郎新婦の人柄が透けて見える温かいパーティを得意とする。

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