2月16日(金)、東京・八重洲のBrillia Loungeにて、「ブリリア ショートショート シアター オンライン 開設記念イベント~鈴木伸之・LiLiCo・別所哲也が語るシネマチックなライフスタイル~」が開催されました。
トークゲストとして劇団EXILEの鈴木伸之さん、映画コメンテーターのLiLiCoさん、俳優で国際短編映画祭「SSFF & ASIA」代表の別所哲也が登壇。抽選で選ばれた約50人のユーザーの皆さんの前でシネマチックなライフスタイルについて語りました。
このイベントの模様を前半と後半の2回に分けてお届けします。(※後半は3/3土曜日にUP予定)
司会
みなさん、こんばんは。「Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE」開設記念イベントにお越し下さいまして誠にありがとうございます。本日司会を担当させて頂きます、「Brillia SHORTSHORTS THEATER ONLINE」編集室の大竹と申します。どうぞよろしくお願いします。このBrillia SHORTSHORTS THEATER ONLINEは2月14日にオープンいたしまして、本日はそのオープンを記念して皆様をご招待いたしました。今回はショートフィルムを1本上映し、スペシャルゲスト3名をお呼びしてトークショーを行いますのでお楽しみいただけますと幸いです。
まず、ただいま配信している作品の中から1本ショートフィルムをご覧いただきます。上映する作品は『ロシアン・ルーレット』というイギリスのコメディ作品です。孤独を抱える一人の女性がとあるインターネットのチャットツールである人物に出会います。そこから5分間と短いですが人間ドラマが展開されていきます。
―作品上映―
『ロシアン・ルーレット』
監督:Ben Aston
制作国:イギリス
ジャンル:コメディ
制作年:2011年
上映時間:13:56
司会
いかがでしたでしょうか。短い時間ですがスカッとする気持ちのいい作品でしたね。
それではゲストをご紹介したいと思います。まずは映画コメンテーターのLiLiCoさん、そしてショートショート フィルムフェスティバル & アジア代表の別所哲也さん、どうぞご入場ください。
―拍手―
LiLiCo・別所
よろしくお願いします。
LiLiCo
ここに鈴木さんが座るんですか、やった(笑)
別所
今日は皆様お越しいただきましてありがとうございます。横浜のみなとみらいで短編映画のブティックシアター、専門映画館を10年間やらせていただいて、それがオンラインという形で新たなスタートを2月14日のバレンタインデーにさせていただきました。LiLiCoさんとは10年間ずっとみなとみらいでバレンタイントークをやらせて頂きましたね。
LiLiCo
この地球上で一番脱線の多いトークショーですね。
別所
鈴木さんが来るまで隣にいていいですか?
LiLiCo
そうね、でもそのあと絶対離れてくださいね。程よいイケメンよりもちゃんとしたイケメンのほうが嬉しいから。
別所
僕、LiLiCoさんから程よいイケメンと命名されまして。
LiLiCo
でも飽きないですよ。
別所
ありがとうございます(笑)
LiLiCo
会場のみなさんはショートフィルムってご覧になったことありますか?今日初めてショートフィルムを観ましたっていう方いますか?・・・結構多いですね。
別所
多い多い。
LiLiCo
鈴木さんが良い機会をつくって下さったっていうことですよ。いいでしょ、5分の間に元気になれるしスカッとするし、でもあれ本当に宇宙だと思います?
別所
いる場所が?
LiLiCo
そう。でもいいのよ、だって彼女がそれでオープンになったんだから。彼女が一皮むけたみたいになってるから、あれは別のところにカメラを仕掛けてあれはポスターだと思うのよね。そんな宇宙からさ、探します?女を(笑)
別所
夢を壊すな(笑)
LiLiCo
まあ私は宇宙に行っても男探しますけど(笑)
別所
でもネットでつながる、オンラインでつながるってね、まさにオンラインシアター。画面の向こう側にいる大切な人とつながるっていうね。
LiLiCo
一緒にいなくてもオンラインで一緒に観てどうだったかっていうのもすごく素敵だと思うし、前の日に落ち込んじゃった時は会社に行く前の移動時間とかに5分から10分くらいで元気がもらえるっていうのがいいよね。
別所
まさにサプリメントムービーですよね。今日初めてご覧になった方も多いと思いますがぜひたくさん観て頂いて、お友達にも広めて頂きたいですね。
司会
それではもうひとりのスペシャルゲストをお呼びしたいと思います。劇団EXILEのメンバー、そして俳優としてもご活躍の鈴木伸之さんです。どうぞお入りください。
―拍手―
別所
大きい!
鈴木
そうですね、185あります!。
別所
俺も186あるはずなんだけどなあ。イケメンと程よいイケメン(笑)
LiLiCo
とそれを狙う魔女(笑)
別所
なんかショートフィルムできそうだなあ。そんなスタートでいいのかなあ(笑)
LiLiCo
実はお会いしたことはあるんですけれど、しゃべったことはないんですよ。『東京喰種』のインタビューの廊下でね。今日初めてお話しできる感じ。
司会
映画の感想をお二人からはお聞きしたんですが、鈴木さんはいかがでしたか?
鈴木
人が人を想う温かい作品でしたね。
司会
このオンラインシアターは横浜のブランドを引き継いでいるんですが、そのあたりの関係について別所さんからお願いします。
別所
先ほども少しお話ししましたが横浜のみなとみらいに「ブリリア ショートショートシアター」という映画館が10年間ございまして、その10年間の横浜で培ったショートフィルムをお見せするというイズムというか考え方を今度はインターネット上で広げていくという思いで始まりました。映画を観ることは、人の気持ちを楽しくさせたり、何か自分の生き方に影響を与えたりすることがところが大きいと思っています。特にライフスタイルにこだわってショートフィルムを観ることで、インターネット上で出会った何か新しいものがベターライフ、アナザーライフにつながればいいなと思っています
司会
LiLiCoさんも初期からイベントに参加していただいていましたが。
LiLiCo
10年間やっているっていうことは10歳年を取ったということということですよね。ほぼ台本のないイベントもたくさんやりましたね。5本くらいのショートフィルムを上映してそれに合ったような話をするようなものだったんですが、私も哲也さんも10年の間で映画を観る眼も考え方も変わっていって面白かったですね。毎年来てくれる方もいてファミリーのような感じでしたね。
別所
10年前は鈴木さんは何をしてましたか?
鈴木
15歳なので、まだ公園で木登りしていたかもしれないですね。
別所
・・・めまいがしました(笑)
LiLiCo
私たちは立派な大人だったもんね。
別所
大きくなりましたねえ。
LiLiCo
まるで私たちが育てたかのように(笑)
別所
その時からもう俳優を目指していたの?
鈴木
そのときはまだ野球少年だったので。坊主で、毎日河原で野球していましたね。
別所
ポジションは?
鈴木
ショートとピッチャーです。
別所
ショートとピッチャー!ある意味違った二刀流だね。
鈴木
そうですね。
別所
そのころからショートショート フィルムフェスティバル & アジアという映画祭をやっているんですよ。
鈴木
感慨深いですね。
LiLiCo
芸能生活で言ったらもっと長いですよね。私は29年目だから、哲也さんはもっとですよね?
別所
うん、芸能生活30年。・・・もう大きくなられましたねえ。
LiLiCo
あの、私たちの息子じゃないから(笑)
司会
オンラインシアターということでオンデマンドに映画館が移ったわけなんですけれども、鈴木さんはオンデマンドで映画を観る機会はありますか?
鈴木
いやほとんど映画館で観るのでないですけれど、これからどんどんそういう時代が来るのかなあと思うと楽しみですし、期待が膨らみますね。
LiLiCo
ショートフィルムでもいろんなジャンルがありますからね、ホラーからちょっと怖いのとか恋愛ものでハッピーになったり、人生のヒントになるようなものもね。基本的にはどういうジャンルが好き?
鈴木
ストレートな作品が好きですね。
LiLiCo
ストレートというと?
鈴木
感動できるようなまっすぐな作品が好きですね。
別所
友情ものとかスポ魂ものとかね、そういうものは大人になっても男は感動しますよね。
LiLiCo
女もよ。
別所
あっそうですか。失礼いたしました(笑)
別所
たしかに大きいスクリーンで見る醍醐味っていうのは映画館にはあるかもしれませんけれど、オンラインでちょっとした時間に、たとえばランチタイムや移動時間にぜひみなさん楽しんでほしいなと思いますね。
LiLiCo
忙しい人はなかなか映画館にいけないとか、特に長編だとね。でも移動中とか寝る前とか短い時間で観られるからショートフィルムの幅が広がっていくんじゃないかなと思いますね。
別所
本当に今日ご覧いただいたような5分10分の短い作品にもね光り輝く作品はたくさんありますからね。
司会
たくさんあるショートフィルムのなかでそれぞれ好きな作品はありますか?
LiLiCo
私がすごくびっくりしたのはスコセッシ監督の『オーディション』。短い作品の中にブラッド・ピット、レオナルド・ディカプリオもロバート・デニーロまで出ているんですよね。ファンっていうのはその人の作品をすべてみてファンといえると思うんですけれど、『オーディション』を観てない人がいたら、こんなにも豪華にショートフィルムが作れるんだなということを知ってほしいですね。役者のみんなも出たいんですよね。前はショートフィルムにでてようやく長編に出られるという感じだったんだけれど、今はそうではなくて、役者が本当にやりたいことをやるために出たい、自分の愛している作品を作りたいというビッグネームがたくさんいますからね。ショートフィルムをみることでこの人はこういう顔を持っていたんだというような発見がいっぱいあります。
別所
今回のオンラインシアターでもベネディクト・カンバーバッチとかいろんな人がショートフィルムに出ていますよね。イギリスのドラマ『シャーロック』でも有名になったイケメン俳優で日本にもファンが多いんですが。それから『スター・ウォーズ』に出ていたユアン・マクレガーは有名になった後もショートフィルムに出続けていたりして、決して登竜門というわけではないんですよね。
司会
鈴木さんもショートフィルムに出演されていますよね。
鈴木
はい。『Snowman』という作品にシネマファイターズという形で出させて頂きました。
『Snowman』
鈴木
短編映画は初めてだったので、短い時間の中でメッセージや伝えたいことを工夫して入れていくことが大変でしたね。
別所
また大女優の倍賞美津子さんとね。
鈴木
最後ベッドシーンがあるんですけれどドライの時に…
別所
ドライって分かります?ドライリハーサルのことですよ。
鈴木
その時に顔が本当に近くて、倍賞さんが恥ずかしいわねって、ずっと恥ずかしそうにかわいい顔されててすごく素敵な人だなーと思いましたね。
LiLiCo
いいなー、キャスティングされたかった。まったく恥ずかしがらないから(笑)
別所
シネマファイターズのファイターズというのは映像作家、監督さんのことを指していて、自分の興味に闘っていくということでショートショートフィルムフェスティバルのプログラムとしてスタートしたんです。『東京喰種』の萩原監督とは2作目になるのかな?
鈴木
そうですね。プロットも役に対して紙6枚くらい、こうしたらいいっていうのを書いてきてくださってすごく優しかったです。
別所
俳優としてもうれしいよね。その熱い思いにこたえなきゃって思うよね。
鈴木
そうですね。
LiLiCo
ショートフィルムだから余計に早くその役を読み取らないといけないじゃない、だからそのバックグラウンドがあるとやりやすいよね。
鈴木
ありがたかったですね。
別所
ご覧になってない方もいますからね、ネタバレになりますからあまり言いませんけれど。
司会
まだ劇場公開しているのでぜひ。別所さんの好きなショートフィルムはどうですか?
別所
好きなショートフィルムか。1年に9000本も集まるからね。1年中見たいけれど見切れないくらいある。でも、原点で言うと、ジョージ・ルーカス監督が南カリフォルニア大学時代に作った10本の映画があって、彼が監督として自分のスタイルを決めていくための土台になっているんですね。『THX 1138』っていう有名な作品があるんですけれど、それは映画祭を始めた原点でもあるしジョージ・ルーカス監督がスターウォーズを作る前の原点でもあるので、できたらまた僕たちの映画祭やどこかで上映出来たらなと思っています。
(後半に続きます)
鈴木伸之(劇団EXILE)
1992年10月14日生まれ。2010年に「第3回劇団EXILEオーディション」に合格し、劇団EXILEメンバーに。同年、舞台「ろくでなしBLUES」で俳優デビュー。以降、ドラマや映画を中心に活動中。主な出演作品は、映画「桐島、部活やめるってよ」(’12)、「オオカミ少女と黒王子」(’16)、「東京喰種」(’17)、ドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」(’14)、大河ドラマ「花燃ゆ」(’15)、ドラマ「あなたのことはそれほど」(’17)、「HiGH&LOW」シリーズなどがある。First写真集「FACE」が現在発売中。
LiLiCo(映画コメンテーター)
1970年スウェーデン・ストックホルム生まれ。18歳で来日、1989年から芸能活動スタート。 TBS「王様のブランチ」に映画コメンテーターとして出演、フジテレビ「ノンストップ!」 「魔女に言われたい夜」など、出演番組も多数。 ラジオやイベントにも出演するほか、アニメの声優やナレーション、女優などマルチに活躍する映画コメンテーター。2011年ネイルクイーン協会功労賞受賞、2013年ベストジーニスト協議会選出部門受賞などファッションにも意欲的に取り組み、バッグやジュエリーのデザイン、プロデュースも手掛ける。
別所哲也(ショートショート フィルムフェスティバル & アジア代表)
90年、日米合作映画『クライシス2050』でハリウッドデビュー。その後、映画・ドラマ・舞台・ラジオ等で幅広く活躍中。「レ・ミゼラブル」、「ミス・サイゴン」などの舞台に出演。99年より、日本発の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル」を主宰し、文化庁長官表彰受賞。観光庁「VISIT JAPAN 大使」、映画倫理委員会委員、外務省「ジャパン・ハウス」有識者諮問会議メンバーに就任。内閣府・世界で活躍し『日本』を発信する日本人の一人に選出。第1回岩谷時子賞奨励賞受賞。第63回横浜文化賞受賞。