配信期間が終了しました
SSFF & ASIA 2021 スタッフセレクション④
【あらすじ】
色鮮やかなアニメーションドキュメンタリー。ある女性が、空港で自身が体験した人種差別的な出来事を通し、自身の感情を整理する過程を真っ直ぐに語る。不透明な時代の不安や恐怖心に正直に向き合う。
2022年からアカデミー賞公認となる「アニメーション部門」から選出。アジア系アメリカ人がコロナ禍で遭遇した実話を一人称で語る物語です。最後には明るいエンディングに向かうのが救いになります。監督自身が絡まった感情と向き合って、ストーリーを語ることで前向きな解釈をしているのかもしれません。もやもやした時こそ、Yell(エール)を。表現することの大切さを教えてくれる作品です。(スタッフ E)
【監督ステイトメント】
この話をミシェルから聞いたのは、あるZoomでの集まりで彼女がシェアしてくれた時でした。その前から私たちは、パンデミックが私たちの暮らしに影響し、アメリカ全土でアジア系への差別が湧き上がりつつあることを感じていました。
ミシェルはアジア系アメリカ人の薬剤師です。彼女は昨今のコロナ禍でヘルスケアの現場で働くアジア系の人々が、どれほど緊張を強いられているのかを語ってくれました。彼女は差別に対しても自制心を持ち、愛と赦しの精神で向き合っていました。そこには憎しみも恐れもありません。私はそれに感動をしました。
そして、彼女のスピリットとストーリーを一編のアート作品にしようと思いました。この作品は、人種差別やコロナウィルスに対する抵抗として作ったわけではありません。そうではなく、私たちはみな人間であり、互いに良き気持ちを送りあえると、穏やかに伝えるために作りました。
ちなみに「Yello」は「Yellow」と「Hello」から作った言葉遊びです。 😀
King Yaw Soon
マレーシア タワウ出身の映画監督/グラフィックデザイナー。初監督短編作「My Mother, Myself & I」はCINEQUEST映画祭、CAAMFestにて上映され、後に公共放送PBSのKQED Film Schoolがアメリカ国内向けの短編作品として権利を獲得した。サンフランシスコ在住。Electronic Artsにてビデオ編集の仕事をしている。