配信期間が終了しました
【あらすじ】
郊外の団地に一人で住む豊重には最近気がかりなことがある。アラブ系の住民アッバスが同じ棟に引っ越して来たのだ。ベランダでの電話やゴミの出し方など、日本の老人・豊重には受け入れられないことばかり。ふたりが衝突を繰り返す団地に、ある日、突如サイレンが響き渡る。
【解説】
2018年8月に死去された名優・津川雅彦さんを追悼して、津川さん主演のショートフィルムを期間限定配信。団地に一人暮らしをする頑固で孤独な老人を、津川さんらしい渋さで演じています。短編映画としては最後の出演作品となった本作、ぜひご覧ください。
【監督コメント】
この作品の分かり合えない主人公二人は、今の世界で起こっている対立や悲しい現実を映し出す象徴だと僕は思います。この映画の舞台は、「団地」。団地は、高度経済成長の時代に家族向けに建てられたものですが、今では生活に苦しむ高齢者の人々や低賃金で働く外国人労働者が住む場所になっています。この作品には、日本特有の「団地」というとてもローカルなロケーションを使いながら、偏見、人種の対立や無関心など、世界中の人々が共感できるグローバルなメッセージを込めています。
三宅伸行
京都府出身。同志社大学経済学部卒業後、広告代理店勤務。その後、映画監督を志し渡米。ニューヨーク市立大学院映画学科にて2年間学ぶ。帰国後、株式会社ガゼボフィルムを立ち上げ、短編作品が数多くの映画祭で受賞。