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【あらすじ】
8才のジェスは、失意のどん底にある父親と2人で小さなキャンピングカーに乗り込み、寂しく暮らしていた。幼心にも、前を見ることは過去を振り返るよりも難しいと理解していたジェス。偶然トランスジェンダーの友人が出来たことをきっかけに、2人に救いが訪れる。
【監督ステートメント】
本作は父と子のラブストーリーです。悲しみは思わぬ出会いと幸運によって癒されることを描きました。癒しを得たいのであれば、目を外の世界に開き、一歩を踏み出すことさえできれば、よいこともあります。
本作は2012年に私が制作したドキュメンタリー映画『King of Caravans』にインスパイアされています。ニュージーランドの小さな町のキャラバンパークを観察した映画です。寂しくさび付いた門の奥で、何かから逃れてきた人々が隠れるように住んでいました。
他の仕事をしている間も、キャラバンパークのことは頭を離れませんでした。そして、キャラバンに片親家庭が住んでいたらその暮らしはどんなものだろうと想像しました。彼らはいかにして破滅的な状況から立ち直り、社会との再接続を行うのか。そのイメージは、私が実際に観察した人々の行動や心と結びつきました。
そして、より深く描くために劇映画をとることを模索したのです。
Zoe McIntosh
ニュージーランドのイラムで美術の学位を取得後、長編ドキュメンタリー『Lost in Wonderland』の脚本執筆・監督を務める。ある男の正義とアイデンティティを追求する姿を追った同作は国内外で高く評価され、2010年にはニュージーランド フィルム & テレビアワードで最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。現在もコマーシャルやドキュメンタリーの制作をしながら、長編映画の企画にも取り組んでいる。