もうすぐクリスマスですね!
クリスマスのご予定はもう立てられましたか?
今回は、12月1日(土)より公開されたドイツとイスラエル共同製作の映画『彼が愛したケーキ職人』をドイツのケーキに焦点を当ててご紹介します!
(C)Omri Aloni
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『彼が愛したケーキ職人』は、ベルリンのCafé Kredenz(カフェ・クレデンツ)というケーキ屋さんでパティシエとして働くトーマスが、お店にお客さんとして来ていたオレンと恋に落ちるという物語です。オレンはイスラエルのエルサレムに住んでいて、妻(アナト)と息子(イタイ)がいる身ですが、トーマスとオレンは強く惹かれあっていきます。
オレンはエルサレムで交通事故で命を落としてしまうのですが、ベルリンにいるトーマスにはそのことは知らされませんでした。連絡が取れなくなってしまった恋人オレンを探し、トーマスはエルサレムを訪れることを決めます。
オレンが最初にカフェ・クレデンツを訪れた時、オレンはブラックフォレストケーキ(ドイツ語:Schwarzwälder Kirschtorte)を注文します。
(C)Omri Aloni
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ブラックフォレストケーキは、ドイツ南西部にあるブラックフォレスト(ドイツ語:Schwarzwald)と呼ばれる地方にちなんで名前がつけられたケーキです。チョコレートのスポンジをホイップクリームとチェリーではさんだケーキで、トップ部分もホイップクリーム、チェリー、チョコレートパウダーでトッピングされています。ブラックフォレスト地方の名産であるチェリーのリキュール(ドイツ語:Schwarzwälder Kirschwasser)も使われていて、大人向けのケーキです。
ブラックフォレストケーキの発祥地については諸説あるようですが、ブラックフォレスト地方のチェリーのリキュールを使用していることから、ブラックフォレストケーキと呼ばれるようになったそうです。
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ドイツに行くことがあれば、ぜひ試してみたいケーキですね!映画の舞台となっているカフェ・クレデンツはベルリンに実際に存在するケーキ屋さんなので、ベルリンを訪れることがあればぜひ足を運んでみてください!カフェ・クレデンツの方によると、映画を見て来てくれたお客さんがかなりいるとのことです。
日本のドイツケーキ屋さんでもブラックフォレストケーキを見つけられるかもしれないので、探してみてくださいね!
(C)Omri Aloni
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行方不明になった恋人・オレンを探してエルサレムに渡ったトーマスは、オレンの妻アナトの運営するカフェを訪れます。何も知らないアナトは、トーマスをカフェで雇い、トーマスからブラックフォレストケーキをはじめ、ドイツのさまざまなケーキやお菓子の作り方を教えてもらうことになります。
ユダヤ教徒の街エルサレムでは、宗教上の理由でお菓子に関して細かいルールが決められています。「コッシャー(Kosher)」というルールに従ったものでなければ、レストランやカフェで提供したり、食べてはいけないということになっているそうです。
ユダヤ教徒でなく、ドイツ人であるトーマスのケーキやお菓子はそのルールに従ったものではなく、最初は信教深いアナトの兄の反対を受けます。しかしアナトはトーマスのレシピにアレンジを加え、コッシャーに従うものにして、カフェでトーマスのケーキやお菓子を提供することを決めます。
日本とは全く違った、エルサレムでのユダヤ教の食に関するルールも、注目ポイントの1つです。
(C)Omri Aloni
アナトはトーマスとオレンの関係を知らないまま、2人でカフェを運営していくことになりますが、2人の関係は一体どうなるのでしょうか。今回はケーキに焦点を当ててご紹介しましたが、他にも見どころがたくさんの『彼が愛したケーキ職人』、ぜひ劇場で鑑賞してみてくださいね!
『彼が愛したケーキ職人』
YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開中!
監督・脚本:オフィル・ラウル・グレイツァ
出演:ティム・カルクオフ、サラ・アドラーほか
公式ホームページ:
http://cakemaker.espace-sarou.com