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COLUMN
Apr. 06, 2019

【Brillia SPECIAL FEATURE】建築家の自邸
-Invitation to INTERIOR-

東京建物Brillia が発行している会報誌『Brillia』の中から、暮らしを楽しく豊かにする情報をピックアップしてご紹介。今回は「建築家の自邸」をテーマにお届けします。

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中古マンションを購入し、自らリノベーションを手がけて家族と暮らすための住まいを実現させた建築家3名の自宅を拝見。自分たちらしく暮らすために、住みやすさを隅々まで追求した理想的なかたちがそこにはありました。

<1>日本の旧い家をイメージ~陰影の美しい部屋~

蘆田 暢人さん 宅

味のあるエントランス、70’s風のタイル塗装などに惹かれて購入し、着工から1年以内で完成した蘆田さんの住まい。リビングの空間を豊かにするために、ほかの部分はできるだけ切り詰めて設計しました。玄関には土間を設けたり、畳の代わりにカーペットを敷き詰めたりと、日本家屋の良さを現代風に解釈した住まいになっています。

Point①
コンクリートの梁をそのまま生かしたリビング。内装はダークカラーで統一し、照明も少なめに。夜にシフトするにつれて陰影を増す暮らしを楽しんでいる。カーペットだとホコリを吸い、掃除もしやすい。

Point②
リビングスペースに3畳の子ども部屋を共有し、個室でありながら家族と共に過ごせるガラス壁の空間。内側からブラインドカーテンが下ろせて、プライバシーを守れる配慮も。

Point③
「間口が広いと豊かに見える」と昔の日本家屋に倣い、土間を設けた玄関。スーツケースや外遊びの道具の置き場にもなる。土間を上がったところに、建物の入り口としてドアを付けた。

<2>扉を開けるとキッチンが出現~自宅兼仕事場の、人を招き入れる家~

星名 岳志さん・貴子さん 宅

広々とした公園や竹林を望む、緑豊かなロケーション。80年代に建てられたマンションの1室が、2人の住まいと仕事場です。玄関を開けると土間が広がり、正面にはキッチンカウンターがお目見え。視界のなかに天然素材が多いと落ち着くことから、さまざまな木材を随所に使用し、ぬくもりのある空間に仕上げました。

Point①
名栗加工を施したキッチンカウンターには間接照明を設置し、夜になると木目の美しさが際立つ。床にはチェリー材を、そのほかの部分は主にタモ材を使用。

Point②
窓があるバスルームがお気に入りのポイント。両面バルコニーの特性を生かし、和室だった部屋を浴室に再生。風通しもよく、夏には窓を開けて入浴するのが楽しみだとか。左側には洗濯機を置き、ブラインドカーテンで隠している。

Point③
シェルフを境に、奥にシングルのベッドを2台設置し、手前は好きな時間を過ごすためのスペース。開放性を大切にし、空気がこもらない感じがお気に入り。空間をたっぷり取り、境界線をあいまいにするというこだわりがよく分かる。

<3>好きなものを隠さずディスプレイ~異素材で統一感を出した空間~

土田 拓也さん 宅

横浜・山手エリアで20年以上過ごし、次の住処もこの地以外は考えなかった土田さん。大型犬が飼える広さ、ヴィンテージ、低層などの条件からこの物件にたどり着きました。最初から造り込まず、暮らしながら手を加えていく住まい。観葉植物や趣味の自転車が、インテリアの一部としてなじんでいます。

Point①
愛犬が過ごしやすいよう、床には程よい硬さのボルドーパインを選択。27畳のリビングには、最高25人も集まったことがある。

Point②
魅せるキッチンの中でもステンレスの広いシンクが奥様のお気に入り。鉄骨をワイヤーで天井から吊るし、キッチンツールを収納。物が出しっぱなしでも、ラフさが生活にフィットしていればOK。

Point③
廊下に沿ったご主人のお部屋を通り過ぎれば右奥には奥様のお部屋が。仕切りのない一つの空間の中で、パーソナルスペースを所有。暮らしのサイズに合わせた収納棚も手作り。

建築家のお宅には暮らしに取り入れたい考え方がたくさん。これから始まる新生活を自分好みにこだわりたいなら、リノベーションという形で、皆さんも住まいをカスタマイズしてみてはいかがでしょうか。

<1> 蘆田暢人 Masato Ashida

京都府出身。京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。内藤 廣建築設計事務所を経て、2012年蘆田暢人建築設計事務所、株式会社ENERGY MEET設立。2016年、これからの建築士賞受賞、ほか受賞歴多数。奥様、娘さんの3人暮らし。
http://www.ashdaa.com
<DATA>
リノベーション時:築47年
間取り:3LDK
専有面積:80.28㎡
家族構成:3人
所在地:東京都三鷹市

<2>星名岳志・貴子 Takeshi&Takako Hoshina

岳志さん/埼玉県出身。東京都立大学工学部建築学科卒業後、(株)山本理顕設計工場などを経る。
貴子さん/千葉県出身。千葉工業大学工学部工業デザイン学科卒業後、(株)エアサイクルハウジングなどを経る。2012年、岳志さんとともに株式会社ハンズデザイン一級建築士事務所設立。
http://www.hands-a-design.jp
<DATA>
リノベーション時:築26年
間取り:1LDK
専有面積:72㎡
家族構成:2人
所在地:千葉県船橋市

<3>土田拓也 Takuya Tsuchida

福島県出身。関東学院大学工学部建築学科卒業後、(株)前澤建築事務所を経て、2005年にno.555一級建築士事務所設立。2009年にGOOD DESIGN AWARD受賞。奥様の未来さん、愛犬のジウジ君と暮らす。
http://www.number555.com
<DATA>
リノベーション時:築46年
間取り:1LDK
専有面積:91.78㎡
家族構成:2人+1匹
所在地:神奈川県横浜市

Writer:住まいと暮らしのトータルブランド、Brillia(ブリリア)。

「洗練」-シンプルで上質、確かさを備えた都市の洗練。
「安心」-健やかで快適、安全の上に成り立つ、住んでからの安心。
私たちはこの2つのコンセプトを機軸にあらゆる英知と経験をBrilliaというブランドに結実させるべく住まいと暮らしについて、さまざまな視点から、さまざまな専門家とともに研究、議論、検証を繰り返してきました。
その核にあるのは、住まう方の暮らし、そして未来を輝かせたい、という思いです。
オフィシャルサイト: brillia.com

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