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COLUMN
Nov. 06, 2019

【上映会のつくりかた】日常に映画の場を作る
~ヱビスキネマ@ビストロダルブル~

「映画上映を自分の場所でやってみたい!でも、なにから始めればいいんだろう?」
上映設備は?作品の権利は?実際に準備を始めようと思うとハードルを感じてしまうもの。そこで、飲食店などを会場に上映会を主宰する「旅する映画館 café de cinema」のちゃっぴーさんに、コンセプトの立て方や、準備のポイントについて連載をいただくことになりました。全5回のコラム、初回の今回は、恵比寿のビストロでの上映と、作品選びについて。

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はじめまして!映画の上映会を企画・主催する「旅する映画館 café de cinema」の、ちゃっぴーです。今回から複数回、ボクが主宰する上映会について、お話していきます。

cafe de cinema 主宰 ちゃっぴー

“日常の延長線上にある映画”の場を作る

上映会・・・最近では大小さまざまな上映会が開催されていますね!その中には10年以上続いているものもあれば、ここ2-3年で新しく立ち上がった上映会(イベント)も多数あります!
特に、野外で大勢が集まって、ゆったり映画を楽しむ、そんな企画は春〜秋にかけて非常に多く、みなさんの中にも何度かそういう上映会に足を運んだことがある人も、多いのではないでしょうか!?
毎年G.Wの砂浜に現れ、一週間ほど映画だけでなく様々な企画や出店で盛り上がる映画祭。大規模スクリーンを設置して、大勢の人たちと星空のもと映画を楽しむ野外上映会。フェスのように一晩かけていくつかのスクリーンで映画を楽しみ、夜を過ごす企画などなど。大規模且つイベント性の強いものから、地域やそれぞれの場所に根ざし、小規模ながら定期的に開催されるカフェやフリースペースでの上映会など、そのカタチはさまざま。
そんな中で、ボクが主宰する「旅する映画館 café de cinema」はどういった上映会なのか?というと、大きく分けて次の3つのカタチがあります。

(A) 小会場ながら地域や場所(店)と一緒に、“日常の延長線上にある映画”を目指す上映会【10〜15人規模】

(B) 映画にプラスα(例えばゴハン)を加えた上映、興味のきっかけは映画でもゴハンでもOK!来てもらい、もう一方を知り、さらには両方楽しんでもらう上映会【30人前後】

(C) パートナーの要望に応じた作品選びから上映までをトータルにサポート実現する規模の大き目な上映会【50人以上、ケースバイケースで100人、300人・・・など】

そして、このコラムでは、主に(A)についてお話をしていきたいと思いますので、しばらくお付き合いください。

ヱビスキネマの風景

老舗ビストロで開催「ヱビスキネマ」とは?

すでに80回を超えて開催している上映会「ヱビスキネマ」。東京・恵比寿の駅近にある老舗フレンチビストロ「ビストロダルブル恵比寿店」と一緒に、隔週水曜日の20時から“お店の一角で映画を上映”しています。映画を観る人は¥1,500(税込)で、1ドリンク付き。もちろん、ビストロですので、ちょっとしたおつまみから、お食事まで、映画を観ながら、食べながら、飲みながら、その時間を楽しめます。
定員はおおよそ10名。お店全体では着席で50~60名は入れるのですが、まさに“中庭”的な場所(
※1)で、映画を観ていただきます。映画の上映前と上映後に、ボクが映画に関するちょっとしたお話をしつつ(前説&アフタートーク・・・というより、映画にまつわる小ネタなど)、ざっくばらんに映画とその後の余韻を楽しんでいただきます。多ければ満席、ちょっと窮屈、少なければいっそ”あなただけの”貸切上映、なんて、その時々で様相が変わる上映会です。

(※1) 場所はその時々の店舗の予約状況で変わります。

BISTRO CINEMAの模様

ヱビスキネマを始めた経緯ですが、2015年3月にここビストロダルブル恵比寿店で、「BISTRO CINEMA」という上映会を開催したことがきっかけです。“映画×ゴハン×ビストロダルブル”というコンセプト(カタチB)で、その日の上映作品からシェフがオリジナルのメニューを用意し、映画とゴハンの掛け合わせを楽しんでいただくイベントです。現在も3~4か月に一度開催しています。
そのBISTRO CINEMAも、渋谷の立ち飲み屋街「のんべい横丁」の数店舗で、隔週開催の上映会を開催していたところ、「ビストロダルブルならではの上映会をやりたい」と声をかけていただいたことから始まります。のんべい横丁での上映は現在行っていませんが、ビストロダルブルでの上映は続き、それから5年弱(ヱビスキネマとしては4年弱)、現在では一番長く続けているパートナーとなりました。

ビストロダルブル恵比寿店マネージャーのダイスケさん(中央)、スタッフのフジキさん(右)と

ただ、大事なこと、特に今回お話ししているカタチAの上映会で大事なところは、「日常の延長にある映画(館)」を感じてもらいたいこと。そして、思い立った時にいつでも気軽に入れる(※2)「映画が観られる場所」であること。他にもあるのですが(笑)、でも、この2点を特に大切に考えています。
そして、同じく、特にカタチAで大事なのは作品選び。「楽しめる」作品であり、「メジャーより撚りの効いたインディーズ」、そしてなにより「ボクが楽しい/好きだ」と思える作品を選びます!なぜって、自分も楽しみたいから、です。もちろん、飲食店などお店で開催するので、そのお店の雰囲気に合わせることも大事ですが、あえて外すこともしています。あと、大人の事情(作品の使用許諾云々・・・)もありますが(笑)。
作品の権利処理については配給会社等権利所有元から許諾を取る必要があります。作品によって(上映)権利の有無、金額等条件は変わりますし、会場や規模、有料無料等にとっても変動します。これから上映会を始める方は、まずは自分の作りたい上映会のイメージを固めてから権利元に相談すると良いでしょう。
なお、旅する映画館café de cinémaでも上映権利許諾のご相談やサポートなども対応しています。規模や実現性に合わせた対応方法などもアドバイスできますのでお気軽にご連絡ください。
問い合わせ:contact@cafedecinema.com

(※2) 定員数が10名なので、どうしても観たい場合は事前連絡で座席確保もしています。

隔週水曜日、映画上映の看板が出る

次回の開催は?

そんなヱビスキネマ次回は11月13日に開催します。ぜひ、興味をお持ちの方はまずは一度足を運んでください。
11月13日(水)20時上映開始『ぼくを探しに』上映 / 1ドリンク付き¥1,500 / 定員10名程度https://www.facebook.com/events/406618683343265/
基本的には隔週水曜日開催です。開催情報はcafé de cinemaのFacebookページにてお知らせしていきます。

『ぼくを探しに』 (C)2013 EUROWIDE FILM PRODUCTION-PATHE PRODUCTION FRANCE 3CINEMA-APPALOOSA DEVELOPPEMENT

また、11月10日には、映画とゴハンのマリアージュ。ビストロダルブルが贈るBISTRO CINEMAを開催します。
11月10日(日)18時30分上映開始『セラヴィ!』上映 / 1ドリンク+ゴハン付き¥5,500 / 定員30名https://www.facebook.com/events/2381498035398232/

『セラヴィ!』 © 2017 QUAD+TEN / GAUMONT / TF1 FILMS PRODUCTION / PANACHE PRODUCTIONS / LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE

次回は雑司が谷のカフェ「yurucafe」で開催している上映会を例に、参加者と交流するコツについてご紹介します。

ビストロダルブル恵比寿店

創業40年を超える老舗の一軒家ビストロ。
営業時間:
〈月~木・土〉18:00~22:00(L.O.)
〈日・祝〉 18:00~21:00(L.O.)
〈金〉18:00~22:30(L.O.)
定休日:火曜日
アクセス:東京都渋谷区恵比寿南1-4-8 JR恵比寿駅より徒歩2分
Facebook: https://www.facebook.com/darbre1974/

旅する映画館 café de cinema

主にカフェやバー、レストラン、フラワーショップなどが、その時、その場は“映画館”に・・・普段訪れる場所が、ある瞬間“映画館”になる。その場所と集う人、そこに“映画”というエッセンスを加え、日常の延長線上にある映画を目指し全国で上映会活動を行う。
https://cafedecinema.com/

Writer:ちゃっぴー(祖山 裕史)

旅する映画館 café de cinéma主宰
映画業界に憧れ、文化施設のコンサルタントからデジタルビジネスを経て、幾つかの企業で映画を中心としたVODサービスの立ち上げや企業の立ち上げに参画。現在はsimplelplus合同会社を設立、主に映画のデジタル関連のライセンスやビジネスに携わる。café de cinémaはライフワークとして、もっと映画を楽しみ語らうサロン的な雰囲気と場所を目指し、映画だけではなく上映場所や“何か”を合わせた、気軽な上映会を日々開催している。

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